遺産分割協議書の作成期限はいつまで?【弁護士が解説する相続問題】

相続問題について
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こんにちは。新宿・青梅・三郷の法律事務所,弁護士法人アズバーズ,代表弁護士の櫻井俊宏です。

被相続人の死後,相続人全員の合意で相続財産の分け方を決めるには,遺産分割協議書を作成する必要があります。

この遺産分割協議書の作成には期限があるのでしょうか。
他の相続に関わる行為の期限も合わせてお話します。

1 遺産分割協議書の作成には期限がない

結論から言うと,遺産分割協議書の作成には期限はありません(民法907条1項)。
10年後でも20年後でも作成されれば効力があります。
アズバーズでも,よく数十年前の相続について問い合わせがきます。

期限と言えば「時効」という制度がありますが,そのような期限が設けられていないというわけです。

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ただ,もちろん,既に他の遺産分割協議書が作成されていて,それに基づいて預金口座の名義の変更や不動産の移転登記等が完了したにも関わらず,新たに作成しても効力はないので注意が必要です。

2 申告期限の10か月に注意

ただし,相続税を支払うかどうかを申告する確定申告に関しては,被相続人が死亡してから10か月という基本的な期限があります。

10か月以内に遺産分割の協議がまとまらなかったときは,本来の「法定相続分」通りの内容に沿って確定申告をし,後に遺産分割協議がまとまった後,修正申告をする必要があります。

この場合は,配偶者控除等の節税のための控除が認められず,税金が高くなってしまうことがあるのでご注意ください。

相続税の節税をどうすれば良いか?【弁護士が考える対策法】

3 相続放棄,遺留分侵害額請求等の期限

相続に関係する期限について少しお話します。

相続財産において,借金の方が多く財産がマイナスである,またはその恐れがあるという場合に,借金を相続しないために行う相続放棄(民法938条以下)または限定承認(民法922条以下)等の手続は,被相続人が死亡し相続が開始されたことを知ったときから(「通常知りうる時から」計算されることもあります。),3か月以内にする必要があります(民法915条)。

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この相続放棄や限定承認は裁判所に申立てをしないと効力が発生しないのでご注意ください。

遺言により,自分が本来もらえる法定相続分よりももらえない内容の場合に,少なくとも法定相続分相当を受け取りたいときは,相続財産を過度にもらっている相手に対し,遺留分侵害額請求権(民法1046条以下)を行使する必要があります。

この遺留分侵害額請求も,相続が開始され,自分の遺留分が侵害されているときから1年以内にする必要があるので注意してください(民法1048条)。

相続コラム3 遺留分制度の改正

4 まとめ

以上,相続に関する手続の期限についてお話しました。

相続は被相続人の死後というセンシティブな問題なので,緊急を要するもの以外は49日後にはじめる等,配慮をされた方が良いと思われます。

 

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櫻井 俊宏

櫻井 俊宏

「弁護士法人アズバーズ」新宿事務所・青梅事務所の代表弁護士。 中央大学の法務実務カウンセルに就任し7年目を迎える。

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