東証一部上場企業「Casa」社長のパワハラ報道についてーパワハラによる民事責任

法律時事問題を考察
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こんにちは。弁護士法人アズバーズの所属弁護士、菊川です。本日は「Casa」社長のパワハラ報道ついてお話します。

これもいわゆる「文春砲」なんでしょうか。

 東証一部上場企業「Casa」の宮地正剛社長(48)が、社員たちに「お前ぶち殺すぞ」「電車に飛び込まんかい」などの罵倒を繰り返していたことが、「週刊文春」の取材でわかった。複数の音声データを入手した。同社は、個人が賃貸住宅を借りる際、連帯保証人の代わりに家賃保証を行うサービスを提供する企業で、売上高約100億円、従業員は約300人を数える。   引用:文春オンライン

とのことですね。
録音まで出されてるみたいですね。

執行役員が一連の発言を認めた上でコンプラ上問題ないとの回答をしているそうですが・・コンプラとは何かを考えさせられてしまいますね。
上場企業Casaの社長と付き合いのある「輩」・・一体何者なんでしょうか。

1 パワハラと刑事犯罪

さて,この件は既に暴行罪で被害届が提出された上送検されており,起訴するかどうかの検討がされているとのことです。

「パワハラ」というと,一般に有形力の行使(暴力を振るうなど)はされず,主に言葉での罵倒が多いかなと思われますが,このように,有形力の行使がなくとも,暴言でも暴行罪が成立する場合があります。
発言内容からすると脅迫罪も成立の余地がありそうですね。

2 パワハラと民事の賠償責任

さて,本件で,民事での賠償責任はどうなるでしょうか。

パワハラによる損害賠償を請求した場合,そのパワハラによって負った損害,つまりパワハラと因果関係のある損害を賠償するよう請求することができます。

まず考えられるのは「精神的苦痛に対する慰謝料」ですね。
さらに,パワハラによって精神病を患った場合,それが立証できれば,その治療費はもちろん,場合によっては将来に向けての治療費のほか,交通事故における「後遺障害」に準じた逸失利益等の請求が認められることもありえます。

一般に,精神病を発症する原因は多岐にわたり,完全に一つの原因だけによるものではないことが多いため,因果関係の立証が難しいです。
ですが,本件では録音があること,上司(どころか社長)から常軌を逸した発言を受けていることが立証できますから,因果関係の立証にも資するのではないかと考えられます。

さらに,そのパワハラがなければ退職しなかったであろうと認められる場合は,本来であれば業務を行うことで得ることのできた給与相当分の損害が発生したと言えますので,これも請求することができる場合があります。

3 まとめ

東証一部上場企業の社長というと,何となくちゃんとしている人のイメージがありますが,このCasaの事例のように,必ずしもそのような立派な人格者ばかりではないのかもしれませんね。
いずれにせよ,立場を笠に着て部下を罵倒するような行為は許されるものではありません。
事実に応じて,適切な法的責任を負うべきではないかなと思います。

あと,パワハラが予想されるような状況においては,メール等で暴言等が残るケースはまれです。
そこで,本件のように録音をすることが非常に重要となります。
最近では,スマホの録音アプリ等,録音は気軽にすることができるので,上司から圧力がかかるような状況が予想された場合には,さっと録音準備をし,のぞみましょう。

 

当事務所ではパワハラに対する損害賠償請求の事案も取り扱っておりますので,お困りの方はまずはお問い合わせください。お問い合わせは無料で承っております。

(2021.1.6更新)

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菊川 一将

菊川 一将

「弁護士法人アズバーズ」青梅事務所所長弁護士。 小・中・高校の10年間、バスケットボール一筋。2017年に弁護士法人アズバーズに入所。

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