バカッターリターンズですね。
弁護士法人アズバーズの代表弁護士,櫻井俊宏です。
2,3年前ぐらいに流行ってしまったバカッターが最近また急に頻出してきましたね。
店の中で問題起こして動画をツイッター等のSNSでアップして炎上していたあれです。
損害賠償請求
バカッターもやはり民事上の損害賠償を請求されます。現にされていますね。
飲食店で働いている人ですから,雇用契約が成立しており,当然店に損害を与えないような義務があります。そこで,ツイッターに載せることで店の評判が落ちることになりますから,義務違反,法的に債務不履行というのですが,それに基づいて損害賠償義務が発生します。
以前,そば屋でやってしまったケースでは,つぶれた蕎麦屋が1000万円以上の請求の裁判を起こしたようです。裁判所での調整で和解が成立し,4人が全員で数百万円の賠償を支払ったようです。
これは店がつぶれたのですから,店自体の価値から計算したのではないでしょうか。
下記記事を参照してみてください。
永山の蕎麦屋の件
https://getnews.jp/archives/438979
これが,今回問題があったくら寿司,セブンイレブン等の超大型チェーン店だと,その大会社の評判を下げ,売り上げが大きく下がったとしたら,数千万,数億とかもの凄い金額の賠償も考えられなくないのではないかと思います。
刑事処分
刑事処分についてはどうでしょうか。
まずは,例えば昔あった,店の備品の調味料入れを鼻の穴に突っ込むとかだと,もう使えなくなるので器物損壊罪が考えられますね。やり方次第では営業妨害をする行為として,業務妨害罪の成立の可能性はあります。
更に,客や店員であっても,お店としては迷惑でいてほしくない客ということになるので,管理権者の意思に反して店にいるということで建造物侵入罪も考えられます。
そもそもなぜこんなことが頻発するのでしょうか。
今の若者にとってはSNSが重要。SNSで目立ちたい,フォロワーを増やしたいと思っているのでしょうね。
ここまで述べてきた法的責任を甘く考えて,このようなリスクのある行為に踏み込んでいるのだと思います。そうだとすると,店が断固たる対応をして,実際に重い責任を負うという前例をどんどん作っていくことが重要だと思います。
今回くら寿司は数千万円の賠償を請求して裁判を起こすと聞いています。いい傾向ですね。毅然と対応してもらいたいです!
最近のバカッター事件
セブンイレブン
https://heavypeat.com/news/seven-eleven-bakatter-oden
すき家,くら寿司,ビックエコー
ファミリーマート
https://heavypeat.com/news/famima-bakatter-bakastagram-item-lick