自転車による交通事故 死亡事故も起こる!?【過失割合等について弁護士が解説】

交通事故事件について

交通事故は自動車のみのものではありません。自転車が歩行者をひいてしまう交通事故も数多くあります。
この際、転倒して頭を打ったりしてしまうと、脳への影響で、視力・味覚等の感覚障害に至ることもあり、悪いときには死亡に至るのであり、実際にそのような事件も対応してきました。

私は、自転車で東京-京都や、九州南北横断をしたことある自転車愛好者です。
法科大学院時代は、西東京市の家から市ヶ谷の中央大学法科大学院まで20kmを1時間かけて通学しておりました。
このことから自転車の交通ルールには一般的な弁護士より知見があると思っております。
今回は

・自転車は歩道を走っては行けない?
・自転車による交通事故の過失責任割合
・自転車交通事故には自賠責保険がない!?

という観点から解説していきます。

https://as-birds.com/media/wp-content/uploads/2020/09/CW_6152793-01-460x460.jpg

交通事故事件をこれまでに640件以上取り扱っている、新宿・青梅・三郷の法律事務所、弁護士法人アズバーズの代表弁護士であり、中央大学の法律問題全般を扱う法実務カウンセルである弁護士の櫻井俊宏が執筆しております。

 

1 自転車は歩道を走ってはいけない?

自転車は、道路交通法上は車両なので(道交法2条)、本来的には車道を走らなくてはなりません。
この場合、車道の左側部分の路側帯を走ることになっています(道交法17条の2)

以前北欧に旅行に行った際には、車道・自転車用道路・歩道と3つの道路にきっちり分かれていました。
しかし、日本では、最近ようやく車道の左側路側帯に自転車が走ることができることを示す絵が道に描かれていたり、車道と歩道の間に自転車用道路ができはじめているものの、そのルールに沿って自転車が車道を走りやすいという環境にはなっているとは言い難い現状です。

そもそも、自転車の運転者において、歩道を優先して走って良いという意識の方が多いです。
現に昨日も、歩道を歩いているときに、後ろから自転車でベルを鳴らされました。

また、最近の自転車ブーム、特にロードバイクやクロスバイク等の高速自転車が流行っていることもあって、その高速の運転により、必然的に歩道での自転車事故が増えているという問題があります。
更に、ウーバーイーツが流行っていることも自転車の事故が増加する要因になりうるでしょう。

2 自転車による交通事故の過失責任割合

もちろん、車両である自転車の運転は、歩行者よりも重い注意義務が課されるので、接触して交通事故が起きた場合に自転車を運転していたものが責任を負わなくてはならないという結果になりやすいです。

これは、過失割合というもので考慮されます。責任割合について、
100:0
70:30
というように、表現されます。
これについて、自動車>自転車>歩行者というように、危険な乗り物の方が過失の数字が多くなります。

実際、車道をクロスバイクで走っている自転車が、横断歩道からちょっと離れたところを渡っている歩行者を轢いてしまい、頭を打って死亡した痛ましい事件に対応したことがあります。
加害者は50:50を主張してきましたが、私達は被害者側に就いて、裁判において、85:15相当の和解を認めてもらうことができました。

まして、歩道を自転車が入っていて歩行者に怪我を負わせたときは、自転車の過失はより著しい、というより、基本的には100の過失割合があることになるでしょう。

 

3 自転車交通事故には自賠責保険がない!

自動車による交通事故で怪我した場合、(自動車同士の事故であっても)120万円までの賠償を代わりにしてくれる自動車賠償責任保険(いわゆる「自賠責保険」です。)が存在します。
自動車購入・登録時に強制的に入る保険です。

しかし、自転車が加害者の事故の場合、この自賠責保険がありません。

しかも、加害者が、自転車にも適用される何らかの保険会社の任意損害保険に入っている可能性も低いです(上述の死亡事故の件では、加害者の親が、自転車にも適用される保険に入っていたので、対応してもらうことができました)。
すなわち、自転車事故の場合には、保険会社が相手方を代理して交渉の間に入ってくれないケースが多いです。

すると、必然的に被害者は加害者との交渉がしにくくなります。
加害者が賠償請求に応じずに無視をしていると、裁判をしなくてはならないので、泣き寝入りになることもしばしばです。

現在、そのように、相手が無視を決め込んでいる件の被害者の方から依頼を受け、裁判を行いました。
相手方は裁判に出ようともせず、欠席判決でこちらが勝訴となりました。1000万円以上の賠償請求権が認められました。
しかし、預金等の強制執行⇒裁判所を通した財産開示手続も行ったのですが、相手方は逃げ回っている状況です。
今後、財産開示不出頭による刑事告発も行うかもしれません。

もっとも、最近は、自転車保険の加入が自治体によって義務化されてきており、被害者救済が促進されてきております。

一方、以前の他の自転車事故の件では、被害者が自分達で交渉を行っているうちは加害者がまともに取り合わおうとしなかったのですが、私達が代理人となり受任通知を送ってからは、きちんと対応をしはじめ、最終的に400万円以上の賠償を得たという件もありました。
弁護士を入れることによって、それまで不誠実な対応を行ってきた責任を問われると思うのか、急に相手方が対応を変えるというケースもあります。

https://as-birds.com/media/wp-content/uploads/2020/09/CW_6152793-01-460x460.jpg

弁護士法人アズバーズはこのように自転車交通事故被害の件も数多く扱っております。
交渉を行い、それでも相手方が支払おうとしない場合、即座に訴訟を提起し、強制執行も行い、力強く回収します。

自転車交通事故の被害でお困りの方は、気軽にご連絡いただければと思います。

(2021.12.6内容更新)

幻冬舎GOLD ONLINE 身近な法律トラブル

人気記事




ホームページはこちら

 

前の記事「不倫の証拠を集める4つのポイント」へ

櫻井 俊宏

櫻井 俊宏

「弁護士法人アズバーズ」新宿事務所・青梅事務所の代表弁護士。 中央大学の法務実務カウンセルに就任し7年目を迎える。

関連記事

特集記事

最近の記事

  1. ネットの誹謗中傷で開示請求が多発!訴えられた場合、訴えたい場合の対処法とは。【弁護士が解説】

  2. 【弁護士が解説】監護権と親権 どっちが強い?子どもへの影響は?

  3. 【弁護士が解説】協議離婚とは?後悔しない進め方と離婚協議書の作成について

TOP