【ダブル不倫】ゼロ和解 バレずに慰謝料請求等の特殊な対処方法【弁護士が解説】

離婚事件においてもっとも離婚理由になりやすいのが、夫婦のいずれかが不貞(不倫)をした場合です。

この不倫事件において、不倫をしている当事者の両者が各々結婚している場合、通称「ダブル不倫」と言われています。

ダブル不倫は関係当事者が多いので、それぞれの思惑が入り混じった独自のやっかいな問題が生じます。
このダブル不倫の問題について、


・ダブル不倫で離婚をするかどうか ゼロ和解、
・ダブル不倫における裁判の問題点、
・ダブル不倫で相手の配偶者にバレずに慰謝料を請求して解決する方法、


についてお話します。

中央大学の法務全般を担当している中央大学「法実務カウンセル」(インハウスロイヤー)であり、
新宿・青梅・三郷の「弁護士法人アズバーズ」代表、
弁護士の櫻井俊宏が執筆しております。

1 ダブル不倫は婚姻生活を続けるかどうかが重要

ダブル不倫の事例において重要となるのが、発覚した後、婚姻生活を続けていくかです。

被害を受けた者が離婚を決めた場合は話が早いです。
例えば、被害者である妻Aとしては、相手の女C及び自分の夫Bからできる限りの賠償を得て、夫Bとは離婚もして、新たな生活に踏み出せばよいのです。
【参考】不倫された場合の賠償請求方法
【参考】離婚調停において気をつけること

これに対し、例えば、夫(B)に不倫をされても妻(A)が結婚生活を続けていくつもりがある場合を例に挙げます。

妻Aが不貞をした夫Bと結婚生活を続けていくのであれば、夫Bが不倫したことについて不倫相手である相手方妻(C)に賠償を請求していく際、夫Bと相手方Cの不倫関係の事実が相手の夫(D)にばれてしまうと、相手の夫Dから自分の夫Bに対しても慰謝料を請求されてしまいます。

このようになってしまうと、妻Aとしては、今後夫婦生活を続けていくABという夫婦にしてみると、不倫相手である妻Cから賠償金100万円を回収したとしても、相手の夫Dが自分の夫Bから100万円を回収されてしまっては、結局何の利益も得られないことになってしまいます。

それどころか、相手の妻Cと相手の夫Dが別居したり離婚したりした場合は、自分の夫B の方が相手の夫D に対してより大きな精神的損害をより与えたとして、100万円よりも更に慰謝料が高くなり(150万円~200万円になりうる)、かえっ夫婦の金銭的には損になってしまいます。

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更に,専業主婦である女性の方が財産がないことも多いので、CがDに完全に捨てられたような場合、Cから100万円も回収できず、夫Bが150万円をとられたのでは、一方的な被害のみ受けることになっていまい、目も当てられません。

そこで、ダブル不倫があっても、夫婦が続けていこうと思う場合には、一度冷静になる必要があります。

2 双方婚姻生活を続けていく場合 ゼロ和解

そこで、このような場合は、相互の家庭で共に賠償をしないで痛み分けで終わらせる(通称「ゼロ和解」といいます。)ことも多いです。
このゼロ和解のときは、双方の家庭でお金を支払わないという合意書を作成することになります。
その際は、この合意書に、後のトラブルを防止するため、
・不倫をした同士も含めて、相手方当事者に二度と接触しない、
・相互に誹謗中傷しない、
などの内容を入れておくのが、通常です。

ダブル不倫のゼロ和解は、なかなか全当事者が冷静に進めるのは難しいので、弁護士に頼む方が良いかもしれません。

3 ダブル不倫の場合に損害賠償請求訴訟等をする際の注意点

前述のケースで、妻Aが相手方妻Cに対して損害賠償請求の訴訟を提起するとします。


この場合、相手方の夫であるDがまだ不倫の存在を知らないで、Dが家にいるときに訴状が届くと、Dに不倫の事実が明らかになってしまうことになりえます。

すると、先程お話したように、DがBに賠償を請求するリスクが発生してしまいます。

これは、弁護士に依頼して、内容証明郵便を送る場合も同じです。

このようなことが発生しないようにするには、どうしたら良いのでしょうか。

このようなケースにおいて、妻Aが、相手の妻Cに賠償の責任を取らさなくてはどうしても納得がいかない場合は、要は相手の夫Dにばれないように事を進めればよいわけです。

すなわち、私達の事務所でもそのように行っているのですが、このようなケースの場合、いきなり内容証明郵便で書面を送りつけるなどというようなことはせず、まずは、相手の妻Cに電話で連絡します。
内容証明郵便を郵送で送ると、相手の夫Dに発覚してしまう恐れがあるからです。
この電話の際、当然録音もします。
【参考】不倫の証拠を集める3つの注意点

この電話でとりあえず不倫の事実を認めてもらえれば、とりあえず証拠は確保です。
あとは、相手の夫Dに発覚しないように、妻Cとだけ、交渉により示談書を交わして賠償を支払ってもらえばよいわけです。

この場合、妻Cは夫Dには絶対にばれたくないのであるから、弱みがあり、あっさりと不倫の事実と賠償を認めることが多いです。
しかも、自分の夫Dにばれないで一刻も早く終わらせようとするため、相場より請求金額が多くても同意して賠償してくる場合もあります。

 

4 まとめ

ダブル不倫の事例において重要となるのが、発覚した後、婚姻生活を続けていくかです。

上記のように解決することが、お互いがより損害を受けて泥沼になるより望ましいと考えます。

このダブル不倫の事案を含め、不貞行為の損害賠償請求事件であってもさまざまなケースがあり、それに適した対応方法を私達の事務所では熟知しております。

離婚・男女問題において、まずは電話によるご相談をお待ちしております。

【2022.2.18記事内容更新】

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