助手席搭乗中に交通事故に遭った場合~「二自賠」について

交通事故案件への対応に定評のある弁護士の菊川です。
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さて、交通事故が発生したとき、助手席や後部座席に乗っていた同乗者も、怪我をするなど損害が生じれば、交通事故の被害者として、加害者に対して固有の損害を請求していくことができます。

では、この場合「加害者」とは誰を指すのでしょうか?
普通に考えたら、衝突した車を運転していた相手方運転手(厳密には車の所有者なども加害者になりえますが、ここでは省略します)ですよね。
相手方運転手ももちろん加害者です。

しかし、正確な回答としては、「『相手方』と『自分の乗っていた車を運転していたドライバー』の二人が加害者となる」です。

例えば、ドライブデート中に、恋人が運転していた車が他の車と衝突して、それによって助手席に乗っていた方が怪我をした場合には、相手方の車の運転手にはもちろん、なんと、事故を起こした恋人に対しても民事上の不法行為(民法709条)による損害賠償を請求していくことができるのです。

なにか変な感じがしますが、法律的には、相手方運転手と同乗の運転手という二人のドライバーが共同して、同乗者に損害を加えたということになるのです。共同不法行為(民法719条)といいます。
そして、その2人の加害者が負う債務は、被害者が、どちらの加害者にも請求できるという関係になります。
これを「不真正連帯債務」といいます。

このとき、損害賠償を2倍もらえるわけではないのですが、後遺障害慰謝料(及び逸失利益)については、後遺障害等級に応じた定額を、相手方と同乗運転者の加入する自賠責からそれぞれ支払いを受けることができるのです。

例えば、14級の後遺障害を負ったとの認定を受けた場合は、自賠責から支払われる後遺障害慰謝料としては75万円となることが多いですが、これを2つの自賠責会社からもらえる、つまり後遺障害慰謝料として150万円の支払いを受けられるのです(これをいわゆる「二自賠」といいます)。

一自賠の場合と比較して多くもらった分の75万円は、後遺障害逸失利益に充当されるなどして、相手方の任意保険会社からの最終的な支払額は変わらないことがありますが、通常の場合より損害賠償金の確保がしやすくなります。

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