ホリエモン新党のやり方の法律的な問題は【弁護士が解説します】

法律時事問題を考察

https://as-birds.com/media/wp-content/uploads/2020/09/CW_6152793-01-460x460.jpg

こんにちは。新宿・青梅・三郷の法律事務所,弁護士法人アズバーズ,代表弁護士の櫻井俊宏です。


立花孝志氏が,「ホリエモン新党」という党を創立して,都知事選に挑んでいます。
これについて,

①この党名は有名な堀江貴文氏のあだ名「ホリエモン」を使っており,問題ないのか。
②選挙ポスターに堀江氏のみ掲載されているが問題ないの。

という法的な問題が考えられます。この戦略の目的を想像しつつ,解説します。

1 ホリエモン新党という党名は問題ないのか

公職選挙法86条の6,86条の7では,党の代表や立候補者の氏名,またはそれを類推する党名は認められないということになっています。

今回の場合,ホリエモン新党は堀江貴文氏(ホリエモン)を類推する党名であるものの,ホリエモン新党を作って代表となったのは立花氏であり,堀江氏は代表でないことはもちろんのこと,立候補もしていないので,問題はないとのことです。

2 選挙ポスターに堀江氏のみ掲載されているのは問題ないか

今回の都知事選の掲示板を見てもらえればわかるように,立花氏が立候補されており,掲示板の真ん中辺りにポスターが配置されています(籠池氏が応援者として一緒に載っているのは笑ですが。)。

そして,その両サイドのポスターには,堀江氏のみ掲載されています。
本来は,ホリエモン新党(N国党)からの立候補者,服部という方と斎藤という方のものです。

https://as-birds.com/media/wp-content/uploads/2021/01/CW_6239073-案03c.jpg

本人でない者の写真を使ったポスターは問題ないのでしょうか。

https://as-birds.com/media/wp-content/uploads/2020/09/CW_6152793-01-460x460.jpg

結論としては,問題ないということになりそうです。
これも,候補者や候補者となろうとする特定個人を宣伝するようなポスターはNGという制約はあるのですが(公職選挙法143条),今回,堀江氏はやはり出馬しないことから,ポスターに写真が出ても問題がないということになります。

なお,この3枚のポスター,上下3段の中段にあるのですが,6月21日現在,この3枚の両サイドには他の候補者のポスターが一切貼られていないので,やたら目立ちます…
結局7月5日,選挙当日になっても両サイドにはポスターが貼られていません。
立花氏又は堀江氏と示し合わせたのでしょうか。

もちろん,このポスターについて,ホリエモン新党が堀江氏の同意を得ていない場合には,法律的に「肖像権」が問題になります。
この点,堀江氏いわく,信じられないのですが,立花氏との間にお話はないとのことです。
しかし,黙認しているとのことなので,黙示の同意があるということになり,違法な行為ではないと言えます。

要は,この候補者自身のみ,押し出すことについて法律違反であるという現状が問題なのであり,このような制約しか存在しないと,選挙をビジネス等の宣伝に使うことがどんどん増えていくことになるでしょう。
現に,「ユーチューバー」とか「歌手」とかが立候補しているようです。

3 立花氏とホリエモンの狙いは

立花氏は選挙法の抜け穴を狙って,話題性を産んでいます。
「ホリエモン」という投票がどのように取り扱われるか等,他にも気になることは多いです。

これらの行為の目的の一つに名を売ることがあるのは間違いないと思います。
立花氏自身,又は堀江氏のみならず,2人共名を売ることができるやり方だと思います。

逆に,当選する気はさらさらないように感じます。

ホリエモン信者の若者達が選挙に参加するきっかけになるかもしれません。
それは,現状の世の中の意見を反映することになるので,非常に良いことだと思います。

いずれにしろ,いろいろな意味で,この都知事選,目が離せませんね。

【関連記事】
ホリエモンと立花氏,手越との次の一手!?
ホリエモンの「東京改造計画」良いところをピックアップして解説します

 

幻冬舎GOLD ONLINE 身近な法律トラブル

人気記事




櫻井 俊宏

櫻井 俊宏

「弁護士法人アズバーズ」新宿事務所・青梅事務所の代表弁護士。 中央大学の法務実務カウンセルに就任し7年目を迎える。

関連記事

特集記事

最近の記事

  1. 【弁護士が解説】不倫中の夫に慰謝料を請求したい。LINEやメールの履歴は不倫の証拠になる?

  2. 『送り付け商法』をされたら処分しよう!【特定商取引法改正について弁護士が解説】

  3. 【弁護士が争族を解説】親の貯金を使い込んでいた! 成年後見人選任等の相続に向けた対応策

TOP