離婚を迫る有責配偶者のモラハラ男に仮差押で対抗【弁護士が解説】

新宿・青梅・あきる野・三郷の法律事務所弁護士法人アズバーズ,代表弁護士の櫻井俊宏です。

男側が不倫をした際,その女に乗り換えるための場合もありますが,今の妻と離婚しようと,強引なあの手この手を使ってくるモラハラ男をこれまでにいろいろ見てきました。
本来この男は,不倫をしたことで「有責配偶者」と呼ばれ,法的に離婚をすることがしにくくなります。
しかし,このような状態だからこそ,強行な手段を使ってくる有責配偶者がいます。

その際の対抗策の1例について,解説したいと思います。

 

1 強引に離婚を迫る男

例えば,不倫を自らしていながら,強引に離婚を迫る男がいたとします。
これを有責配偶者といいます。
有責配偶者に対する対抗策

かなり執拗に,
「お前が~だから悪いんだ,お前なんかともう一緒にいられない。」
等と言ってきたりします。
自分が悪いのにも関わらず,人に責任を転嫁する,いわゆる「モラハラ男」ですね。

この場合は,まずは女性は家を出てしまえば良いと思います。
子供がいる場合には,子供を連れてこっそり出るのが良いです。自分の分のみならず子供の分の生活費も請求できることになります。

できれば引っ越し先は教えない方が良いです。
子供を誘拐される,または保育園等から勝手に連れ去られるケースもあります。

自分から家を出たとしても,婚姻費用分担請求の調停を提起すれば,その月から生活費がもらえるのが原則です。
この請求をしながら,相手の財産状態を干上がらせるのが良いでしょう。

 

2 男が家を強引に売ろうとするケース

ひどいケースでは,不倫した男が自分で家から出ていって,その持ち家(男の単独名義)には妻が居住しているにも関わらず,その家を売ろうとしたケースがありました。

このケースにおいても,まずは婚姻費用(生活費)を請求します。
なお,この場合,ローンを男が支払っていて,妻が居住していたとしても,渡すべき生活費からローン額がそのまますべて引かれるわけではありません。
例えば,両者の収入から計算した婚姻費用は,10万円が妥当額で,男が10万円ローンを支払っていても,おそらく5万円前後は生活費を受け取ることができます。

 

3 家を売ることの防止方法

上記のケースで家を売ることを防止できた方法を紹介します。

このケースでは,男が,こちらに弁護士が入っていて調停が行われていたにも関わらず,強引に家を売ろうと,(おそらく闇の)ワールドなんとかいう不動産屋に相談していました。

その不動産屋から,こちらの依頼者である妻が住んでいる家に,
「すぐ出ていくプランなら何円で売れる,妻が居住したまま売却するプランでは何円で売れる。出ていかないならそのまま売るプランで進めます。」
というような説明書みたいな書面が妻が住んでいる家に届いたのです。
いわば間接的な「住んでいても家を売るぞ」という脅迫です。
男もひどいですが,この不動産屋もひどいものです。

このケースでは,男は不倫自体は認めていました。
ということは,妻が夫に対して慰謝料損害賠償請求権を有しています。
そこで,その損害賠償請求権を確実に実行するためという名目で,「仮差押」という手続を行いました。
仮差押とは,相手に知れないように,不意打ちのような形で,家を売れなくする方法です。
家を売れなくすることによって,損害賠償請求を家の売却代金からとる準備のための手続といった位置づけです。

裁判官も,
「このままでは売られてしまう,早く仮差押を実行した方が良いですね。」
と快諾してくれました。

そして,仮差押は実行され,登記簿謄本に「仮差押」がされた旨が記載されることにより,不動産会社も買いたくなくなるので,男の方で家が売れなくなりました。
次の調停期日以降,打つ手がなくなった相手方は,妻にきちんと慰謝料と財産分与をするように話してきて,その後,有利な条件で和解をすることができました。

4 まとめ

私の事務所では,相手が汚い手を使ってくるときこそ燃えます。
応援団出身の私は,そのような者に屈しません。
モラハラ男から一方的に離婚を迫られてきた場合には,ぜひご連絡いただければと思います。

弁護士法人アズバーズの離婚・男女問題ページ

 

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