格闘技と死亡事故~リング禍について

10月7日に行われたWBSSの井上尚弥VSファン・カルロス・パヤノの試合をYoutubeで拝見しました。

10分ほどの動画だったので,それなりの試合なのかなと思っていました。しかし,試合自体は1分と少ししかなく,その間にワンツーでの一発KOを井上がキメるという,圧倒的な強さを披露していました。パヤノ氏もかなりのベテランで,これまでダウンしたことがないらしいのですが,そんな相手を瞬殺KOという・・・漫画「刃牙」の世界かな?

動画で何回見ても,どこを打ったのかわからないんですよね・・・井上のパンチ早すぎです。あれは倒れますよ。素人なら冗談抜きに死ぬんじゃないでしょうか。

さて,格闘技の世界では,どれだけ注意していても,試合や練習中の死亡事故は起こってしまいます。これをいわゆるリング禍といいます。

以前コチラの記事でもご紹介しましたが,ルールに則って行われているスポーツ中に発生した怪我などについては,加害者の責任は免責される可能性があります。

これは,死亡事故に至ったとしても同じです。
また,刑事責任も同様の理屈で免責される可能性があります。「被害者の同意」とか「危険の引受」と言われたりします。

ただし,どんな場合でも免責されるわけではありません。
例えば,相手がダウンして失神し,それを把握しながらも,レフェリーが止めに入るのが遅れたことを奇貨として殺意を持って追撃したような場合には,責任が発生する余地があります。

また,あまり想定はできませんが,主催者側の安全配慮義務(例えばヘッドギアやグローブが必須とされるのにそれを敢えて外させる形式を取るなど)違反が問題になることもありえます。

上記のような責任が発生する事態はかなり稀と思われますが,責任の有る無しにかかわらず,やってしまった方もやられた方も,本当にやるせないですよね。

とは言え,格闘技は(やるのはともかく)見ているこっちもアツくなってくる,最高のエンタメですからね。ファイターの皆様には,冗談などではなく死なないように,スーパーファイトを魅せてほしいと思います。