暴行事件と共同正犯~NGT48の事件より

アズバーズ青梅事務所長弁護士の菊川です。
皆さんはお正月どれくらい太りましたか?私は3キロ太りました(´・ω・`)
筋肉体操でがんばって痩せます。腹筋ローラーは良き・・・。

さて,NGT48のメンバーの一人,山口真帆さんが,自宅に押しかけてきた男性に暴行を受けたという話ですが,恐ろしい話ですね。

真偽はともかく,同じNGT48のメンバーの何人かが手引きしたとのことですが,仮にこれが事実であり,また,実行した男性らに刑事責任を問いうるとした場合に,手引きしたメンバーの責任がどうなるかをちょっとご説明したいと思います。

まず,刑法上,「共犯」という概念があります。一般的にも使われますが,その名の通り,「共」同して「犯」罪行為を行った場合に,共犯が成立します。
このとき,共犯だからといってみんながみんな同じ責任になるというわけではありません。その犯罪行為への関与の度合いや共犯者への影響力の程度によって,責任の重さは変わってきます。
この関与の仕方によって,「教唆犯」「幇助犯」「間接正犯」「共同正犯」と呼ばれ区別されます。

例えば,振込詐欺などは,複数の掛け子・受け子の他に,それを統括する元締めなどが存在していますが,これら関与者の刑事責任が全て同じというわけではなく,通常は元締めが一番重い罪責(共同正犯または間接正犯)を負い,そこからピラミッドの下に行くに連れて罪責が軽くなることが多いです。

今回の件では,手引きしたメンバーが計画の立案を行ったうえ,男性に自宅への侵入及び暴行を指示したというのであれば,教唆犯を超えて共同正犯と評価される可能性が高いでしょう。あまり想定しえませんが,実行犯らに行動選択の自由がなかったような場合には,もしかすると間接正犯もありうるかもしれません。

計画の立案自体は男性らが行い,メンバーらは帰宅する時間を教えたという程度であれば,そこに山口さんを害する意図がない限り,教唆犯すら成立しないものと思われますが,運営会社のこの説明は,事件の発表が山口さん自身から,しばらく経ったあとに行われたという点を鑑みても,不自然と思われます。

どのような事情が裏にあって発生した事件かはわかりませんし,憶測で述べるべき事件でもありませんが,軽い気持ちで行った行為が重大な結果を引き起こすことは往々にしてあり得るものです。それが犯罪行為であれば刑事責任もつきまとうのですから,軽率な行動は厳に慎むべきですね。