強制執行の強化 ~裁判所による預金口座情報,給与情報の照会~

これまでに給与差押,口座差押はもちろん,不動産競売,自動車競売,生命保険の差押,財産開示手続き等,様々な強制執行手続を行ってきた,弁護士の櫻井俊宏です。

法律上,裁判で判決が出たからといって自動的に相手方からお金を取り立てられるわけでなく,相手方が無視するようであれば,相手の財産を特定し,裁判所に強制執行の申立を行う必要があります。
例えば預金口座(銀行の支店まで特定する必要あり),相手方の将来の給与(勤務先を特定する必要あり),不動産等の情報を強制執行する側が手に入れる必要がありました。
しかも,その情報は自分で手に入れる必要があり,財産が特にわからない者については,その者の住所の近くにある銀行の支店に預金口座がある前提で差押えをする,探偵に勤務先を調べてもらう等,驚く程遠回りな方法しか執れない時代もありました。

私は,この「悪人の逃げ得」のような状況にいらだちを感じている一人でありました。

しかし,今回法改正が検討されているようです。
https://www.sankei.com/affairs/news/180831/afr1808310029-n1.html

これによると,取り立てる側の勝訴の判決が出た後であれば,裁判所が銀行等に対して,支払わない者の預金口座がないか問い合わせてくれる,銀行の側でも開示義務があるというものです。
また,どうやら支払わない者の勤務先もわかるような制度になるようです。

これにより,養育費や犯罪被害に遭った方の救済が容易になります。

とても良い法改正,ぜひ実現してもらいたいと思っております。