交通事故(6)常磐道煽り運転男の逮捕

交通事故を数多く手がけている弁護士の櫻井俊宏です。
今回,危険運転を繰り返し,最終的には自動車から降りてきて相手を殴った男が逮捕されました。

具体的な事案については,皆も報道等で知っての通りですが,今回はいろいろと気になる点がありますね。

①同乗していた女が動画を撮影し続けていたこと,それにより同人も逮捕されたこと

②加害車両が自分の物ではなく,代車として借りていたこと,しかも,期限を大きく超えても乗り続けていたこと

③余罪もたくさんありそうなこと

①については,何罪まで適用するのか注目です。

傷害しているシーンを撮影していることは,傷害行為を煽る行為として,傷害現場助成罪が考えられるでしょう。1年以下の懲役,10万円いかの罰金又は科料です。

また,犯人を逃がそうとしていたということで,犯人隠避罪も考えられるようです。3年以下の懲役または30万円いかの罰金です。
自動車に乗っている時点から,「殴って写真撮ろうか。」「撮ろう撮ろう。」なんて会話がなされていたことが証明されたら,共謀があったということで,傷害罪自体が適用されるでしょう。

いずれにしろ,同女までが即時逮捕されたことは,警察が厳罰の姿勢を示したと言えるでしょう。英断です。

②についても,窃盗罪等が成立する余地があるのでしょうか。少なくともディーラーに対して,何らかの民事上の責任を負うことになるでしょう。

以上のように付加的ないろいろな事情もありますが,男本人には何罪が成立するのでしょうか。
殴ったことに対する傷害罪は確実でしょう。15年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
「殺すぞ」って言っていたのだから,脅迫罪もありそうですね。2年以下の懲役または30年以下の罰金です。
自動車をぶつけそうになっている点について,暴行罪もありうるでしょう。同じく2年以下の懲役又は30万円以下の罰金ですね。

結構他にもいろいろ問題行動があったようです。
このような人物に目をつけられないように毅然とした対応をする必要がありますね。

とりあえず交通のトラブルにおいては,窓やドアを開けないことが大事です。

そして,できれば,動画を撮り,更に同乗者がいれば警察に電話してもらいましょう。

そのようにしていれば,その行為を見せつけることによって,加害者は逮捕されてしまうかもしれないと思って逃げてしまうと思います。