交通事故で保険会社と交渉する際の完全マニュアル③ その他編【弁護士が解説】

交通事故事件をこれまでに540件以上解決している新宿・青梅・三郷の法律事務所弁護士法人アズバーズ,代表弁護士の櫻井俊宏です。

交通事故に遭った後,保険会社と交渉する場合の大事な点について,基礎編後遺障害編に続いて「その他編」についてお話します。

この第3回その他編の記事では,


過失相殺について
保険会社に弁護士が就く場合
保険会社が減額要求してくる場合


 

等を中心に,自分でも交渉ができるようにお話します。

 

1 過失相殺について

交通事故においては,被害者であっても責任がある場合には賠償額が減る場合があります。
この責任を被害者:加害者=20:80というように表現します。
上記の場合,被害者に責任が20%あるということで,被害者の受け取る賠償が20%減少します。

この責任分の減額を「過失相殺」といいます。

交通事故の交渉で特に問題となる場合は過失相殺です。
これも弁護士が持っている赤い本等の本を見れば過去の交通事故事件から何百という類型が載っています。
またそのどれかの類型にあたる場合でも,そのときの天気等による見通しの状況や,加害者又は被害者が著しく危険な運転をしていたかという事実等によって,過失割合につき,5%単位で修正がかかります。

このことから,専門家の場合は,ある程度過失割合の予測がつきますが,一般の方はなかなか話がまとまらないことがあります。

過失割合で大きく争いがある場合には,弁護士を就けた方が良いと思います。
例えば,車が壊れたという物損で過失割合に争いがある場合,争いの額が小さいことが通常であり,弁護士費用の方が高くなってしまうという問題があります。
しかし,自分の保険に弁護士費用特約がある場合にはその点を気にしなくて済みます。
弁護士費用特約についての記事はこちら

なお,自動車同士の場合は,後方からの追突やはみ出し運転等の場合を除き,100:0という場合は限られています。

 

2 保険会社に弁護士が就く場合

加害者側について保険会社が担当することを辞め,弁護士が就く場合というのは,実は結構少ないです。
第1回でも説明しましたが,こちらの事故の偽装を疑われている等,保険会社が「問題ある相手方」と考えている場合が多いです。
少なくとも警戒はされていると思って交渉にのぞむ必要があります。

ただし,このような状態になるとなかなか請求は難しいとも思われますが,必ずしも保険会社が勝つとは限りません。
一度,偽装の事故を自分で起こしたと疑われた件で,相手に弁護士が就き,
ただ「疑いがあるので支払いません。」
と書面を送ったのみで請求者の連絡を無視し続けていた事案がありました。

内容からは,そこまで偽装とは言えないような事案と思ったので,私達が代理人に就いて裁判を起こしました。
保険会社の分厚い報告書に対し,的確に反論を試みたところ,裁判所は「偽装はないと思われる。」という結論に達し,保険会社に対し,全額支払いで和解を勧めました。
その件は680万円(それだけの価値のある車でした)を支払ってもらって,実質勝訴の和解となりました。

このように保険会社が過度な疑いをかけるような件もあるので,保険会社の疑いが合理的でない場合には,弁護士を就けて争う価値はあります。

 

3 保険会社の減額要求

前回お話した症状固定後,保険会社は,通院慰謝料等の残りの賠償について,支払いの提案をしてくれます。
保険会社もできるだけ賠償額を減額したいと思っているので,だいたい,この提案において,裁判まではされていないのでという理由で,10~20%減額をして提案してきます。

この減額について,20%減については下げ過ぎなので,
10%減なら応じる。」
という交渉は可能です。提案してみてください。

なお,通院慰謝料は,弁護士を入れて交渉すると,結構上がる場合が多いです。
この相手方からの提案が出ている段階においては,私達の事務所では,弁護士費用特約がない場合でも,相手の提案からの上昇額の30~40%の報酬でお受けしていますので,よろしければご利用ください。
交通事故に遭った場合弁護士を頼んだ方が良い理由3つ


YouTubeでも解説しています。

 

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