【菊川の教養雑学シリーズ】哲学者の祖・ソクラテス

雑学に定評のある弁護士の菊川です。
弁護士はたぶん皆勉強はできますが,それだけだと実りある人生になり辛いですからね,いわゆる教養・雑学というものは人生のスパイスです。

本日は哲学者の祖と言っても過言ではない,ソクラテスについてのお話です。
名前くらいは聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
古代ギリシアを代表する哲学者で,プラトン,アリストテレスと続く哲学の系譜の祖たる人物です。

ちなみにこれ以前にも哲学者と呼ばれる人々はいて,三平方の定理を考案(発見)したピタゴラスもその一人です。

ソクラテスは著作を残しておらず,その功績はすべて弟子によって語られたものとのことです。
彼の有名な言葉・格言に,「私は何も知らないということを知っている」,いわゆる「無知の知」というものがあります。
「自分が何も知らないということを自覚している人間は,そうでない人間より智者である」という趣旨の言葉です。
難しい勉強をした経験のある方なら,学べば学ぶほどその分野の深淵を垣間見てしまい,自分の知識が全く不足していることを自覚したことがあるんじゃないかと思います。そして,何も知らないからこそ,一生懸命その分野の研究を行うわけです。自分が十分に知っていると思いこんでいる人は,そこまで熱心に研究しませんから,それとの対比で,「無知の知」を自覚した人はそうでない人より智者である,ということでしょうね。

ソクラテスは,ギリシアで智者と言われる人物に対し,その者が知っているとする事項について,「私(ソクラテス)はそれについて何も知らないから教えてくれ」として議論を持ちかけるのです。
その中で,相手の回答に対して質問をひっきりなしに投げかけると,どこかのタイミングで明確な回答を出せないときが来ます。
それをもって,ソクラテスは「結局知らないではないか」と,相手が無知であることを自覚させるのです。これだけ見るとなかなかいい性格してますよね・・・。
ちなみにこのように質問を続けて相手(生徒)に考えさせる形式の講義を,ソクラテスメソッドと呼びます。日本の大学や法科大学院でも導入されている講義形式です(すでに形骸化してしまっている気がしないでもないですが)。

自らを智者であると思いこんでいた人は,これによって自分が無知であることを自覚し,それを自覚させてくれたソクラテスが智者であると思うに至ったようです。

ただ,全員が全員そんな素直な人ばかりではなく,無知を指摘されてムカつく人もいたようです。現代でいうと,ドヤ顔論破おじさん(そんな言葉があるかはともかく)ですから,ドン引きですよね・・。
そんなことをしているとお上に目をつけられるのはどの時代でも同じで,ソクラテスは最終的に裁判にかけられ,毒殺刑によってその生涯を終えました。

ソクラテスの教え(というか考え方,哲学)は弟子たちが受け継ぎ,特に有名なプラトン,アリストテレスと続く哲学の系譜が生まれました。

常に「無知の知」を自覚しつつ,謙虚に学び続ける姿勢で人生を送っていきたいですね。