ピエール瀧さんに対する裁判官の「説諭」

おばんです、弁護士の菊川です。
この記事執筆中に代表弁護士櫻井より筋トレの誘いがあり、現在疲労困憊状態でおります。

さて、ピエール瀧さんへの判決が出ましたね。
懲役1年6か月、執行猶予3年という、まぁそんなところかなという結論です。

ここでにわかに話題になったのが、裁判官の「説諭」です。
あんまり聞いたことのない方も多いのではないでしょうか。

説諭とは、グーグル先生(またはそれが参照する辞書)曰く、「悪いことを改めるよう教え諭すこと」を指します。
法律用語というわけではなく、一般的な言葉ですね。

性格がちょっと明後日の方向の弁護士なんかは、「偉そう」とか「説諭するなんて自分を何様だと思っているんだ」って言ったりしてますし、もしかすると一般の方々にとってみても何のつもりだって思うところがあるのかもしれません。
私としては、判決だけ言われてはいさようならより、その結論を決めた人から直接に少しでも説教されたほうがいいだろうと思いますが‥。別に目くじら立てて怒ることではないかなぁと思ってます。

この「説諭」ですが、実はこれ、法令で定められているんです。刑事訴訟規則というのがそれです。憲法に基づいて裁判所が定める規範で、法律と同じような効果を持ちます。
この規則221条にある「訓戒」というのがいわゆる説諭です。

「裁判長は、判決の宣告をした後、被告人に対し、その将来について適当な訓戒をすることができる。」

この書き方からわかる通り、必ずしも訓戒がされるわけではなく、裁判長(裁判官)が適当と判断した場合に訓戒をすることになります。
私も薬物事犯の被告人の国選弁護人を担当したときに経験がありますが、そのときは1分未満でした。
今回は世間の耳目を集める薬物事犯だっただけに、異例の長さの訓戒がされたということでしょう。

ピエール瀧さんの再出発をお祈り申し上げております。